- GTやSFの高いスキルを持ったプロレーシングドライバーからコーチングを受けられているということで素晴らしいことです。今後も継続していかれることをお勧めいたします。
- いつも指導してもらっているコーチとともにご来店いただきますのは大歓迎です。その際は、コーチの方とお話をさせていただき、どういった方向性や考え方でコーチされていらっしゃるのか、シミュレーターではどういった点を補完していけばよいのかを打ち合わせさせていただきたいと思います。
- また、実車ではどういったマシンセッティングで走行されていらっしゃるのかもお聞きできればと思います。
- プロとともにご来店されます場合は、必ず最新のドライロガーデータとオンボードをお持ちください。
全ての質問
私は富士ばかり走っています。富士はそこそこ速いと思っています。各地を転戦するシリーズ戦に出場しようと考えているのですが走った事がないコースばかりで不安です。
- 全国転戦型のシリーズ戦では、成績をよくするために、どこのサーキットでも速さは必要ですし、走行されたことがないのであれば不安があるのは当然ですよね。当ジムにはそういった方はよくいらっしゃいます。
- ホームコースで速さがある場合、「なぜ速いのか」をまず理解する必要があります。その速さには必ず速く走るためのテクニックが使われており、これをほかのサーキットで利用できるようにすればいいのです。
- 当ジムでは、全国転戦型メジャーサーキットのすべてのレッスンが可能です。予め何をすべきか、ブレーキングポイントはどこかなどを把握済の上で練習走行に臨むことが可能です。わかったうえでの実車での走行というのは精神的にも楽ですよ。
- 加えて、路面の良し悪しやセッティングの方向性も事前にある程度シミュレート可能です。なので、様々な環境や変更に慣れておくこともできます。
周りの速いジェントルマンに聞くと鈴鹿で速くなったらどんなコースでも速く走れるよと言われました。また、別の方には富士で速いならどこでも速いよ、とも言われました。二人とも速い方なのでちょっと混乱してます。本当はどうなのでしょう?
- お二人とも正しいといえますし、間違っているとも言えます。おそらく、そのお二人は鈴鹿・富士どちらのコースでも速い方なのでしょう。
- 富士は鈴鹿とコーナー特性が大きく異なり、ビッグブレーキのポイントが多く、旋回時間が長いことが特徴で、コース幅も広く、ラインも一見わかりづらく感じますし、鈴鹿と比較するとドライビングと考え方を変化させなければなりません。
- 鈴鹿は、中高速度域での左右連続コーナーに加え、複合コーナーばかりでより逆算的なドライビングの考えを求められます。富士と比べると車両挙動変化スピードを意図的に速くしたりする必要が出てきます。一方で、富士と比べるとハードブレーキングが少なく、これを学ぶことは富士での走行が適しているとも言えます。逆に、ハードブレーキング操作が上手な方は鈴鹿でも必ず活きてきます。
- したがって、富士や鈴鹿での経験やスキルは、SUGO・岡山・もてぎ・オートポリスなどのロードコースでも必ず活きてきますし、その逆も言えます。
- 私の答えとしては、「両方のコースでのスキルや知見が必要」ということです。
- 現実、鈴鹿ばかり走行されておられる方が富士では速くないことが多くあり、その逆もまた多いです。ただ、トップジェントルマンはどのコースでも速く走行できるように習熟していきます。
- サーキットを速く走行するための必要な挙動と、その操作基準点が正しく把握し使える人が速いのです。
ジェントルマンで速くなるのはどんな人ですか?練習すれば誰でも速くなりますか?
- ずばり「密度の濃い練習時間」です。お金ではありません。
- ジェントルマンドライバーには、基本的に10年もかけて学んでいくような余裕は残されておりません。
きちっとシミュレータートレーニングとフィジカルトレーニング、練習走行をする方が速くなります。 - とはいえ、非常にお忙しい経営者の方々は簡単に練習時間を確保することは容易ではありません。シミュレーターでの練習時間を確保するために、お客様ご自身の会社内へレーシングシミュレーターを設置し、コーチとの相談の上でご自身の空き時間を短時間でもシミュレーターでの練習走行をされる方が多くいらっしゃいます。
自分は将来カレラカップかフェラーリチャレンジに出たいと思っています。いずれにしてもツーリングカーです。基礎練習にフォーミュラカーをお勧めされている様です。なぜフォーミュラカーなのでしょうか?
- 実車での初めてのレース参戦車両として、ポルシェカップカー(CUP)やフェラーリチャレンジ(FC)を選択される方がたくさんいらっしゃいますが、正直なところ、上達するまでに何度もクラッシュしたり、時間がかかったりする方しかお見掛けしません。理由としては、車両の基礎挙動やその修正方法を知らないまま、ハイパワーでスピードレンジの高い競技車両に乗ると、突発的なリヤスライドを予測・修正できなかったり、必要な荷重移動操作に恐怖心を抱いてしまったりするからです。こういった場合は、いつまでたってもタイムが上がらなかったり、クラッシュにつながることもよくあります。
想像してみてください。時速160~200キロ超でリヤがスライドしたときに、適切なカウンター操作をしながらレコードラインでコーナリングする必要があるのです。上級者はこれを難なくこなしますが、初心者はほぼ確実にこういったことは不可能です。 - フォーミュラカーをお勧めする理由としては下記点が挙げられます。
- 車輛挙動変化スピードが速く、ドライバーの操作への反応量・反応スピードが速いためです。
→言い換えると、「やってはならない操作は、起こってはいけない挙動になりやすい」 - フォーミュラの方がコーナリングスピードが高く、必要なオーバーステアもあるので、ツーリングカーでの精神的余裕を作りやすくするためです。
- 圧倒的に走行ストが下がります(フォーミュラルノー・FIA-F4・JAF-F4以下)。
- エントリーフォーミュラであるフォーミュラエンジョイ・スーパーFJですら、CUP・FCよりも挙動変化スピードが速いのです。
- 最もエントリーカテゴリーらしい、フォーミュラエンジョイを最高速190キロちょっとのエンジンパワーの低いマシンとして軽視されがちですが、実はCUP・FCと比較すれば挙動変化スピードが速く、基本的にオーバーステア量が多いのです。つまり、こういった車両で自在にスライドコントロールができたり、カウンターが当てられたりすれば、CUP・FCの挙動変化にある程度対応することができるのです。
ただし、ビッグパワーを用いたパワースライドの利用など、エントリーフォーミュラでは学べない挙動変化もあります。こういった挙動への対応は、フォーミュラルノー・JAF-F4・フォーミュラリージョナルで学ぶことをお勧めしております。
- 車輛挙動変化スピードが速く、ドライバーの操作への反応量・反応スピードが速いためです。
02GTレーシングシミュレーターを購入するとどんな練習をしたら良いのですか?
- まずは田中と相談して、来店でのドライビングレッスンと遠隔レッスンを織り交ぜて走行してください。コーチなしで1人での長時間走行(1時間超/1日)は極力避けてください。単独での走行は、基本的に本人の持つ悪い癖がより助長された状態・もしくは新たな悪い癖が固定化し、矯正するために多くの無駄な時間を割いてしまいます。
- 田中はもちろん、視点の違いやその移動タイミング、荷重移動スピードやわずかな首の角度の変化、身体や筋肉の使い方まで見逃しません。
- 人それぞれドライビングに対する考え方や癖がありますから、まずはプロのシミュレーターコーチの「目の前で走行」してください。プロのコーチは手足はもちろん、身体の使い方や微妙な首の角度変化も見逃しません。どの筋肉を使っているかまで指摘することもよくあります。
- 私とともに課題を設定し、常に課題をクリアすることを練習しましょう。
- 私と打ち合わせの上、オンラインレースに参戦することも有効です。
田中さんのシミュレーターを購入したら自分で走るだけでうまくなりますか?
- 残念ながら、自分だけで走行を長く続けてしまうと、むしろ逆効果になります。
コーチなしでのシミュレーターでの多時間走行は、本人の持つ悪い癖を助長してしまうからです。 - シミュレーターを購入された場合でも必ず定期的に遠隔レッスン、もしくは月に1~2回ご来店いただき、当ジムにてドライビングレッスンを受けていただくことを強く推奨いたします。
- プロの「シミュレーターコーチ」の指導の下で、遠隔レッスン
- 定められた時間以上の「自分一人での走行」をしないでください。ですが、全く違うカテゴリーの車(LAP10秒以上違う)での走行は比較的長くされても大丈夫です。
- 特に以下のような方は注意が必要です。
- これからシミュレーターでのドライビングトレーニングを取り入れようとされる方
- シミュレーターを利用してのトレーニングや“正しい使い方”がわからない
- 田中の3~10秒落ちでLAPされている方
上記3点に当てはまる場合は、概ねその状態のまま走行を重ねてしまう傾向にあり、またそうすることにより致命的な癖がついてしまう方もおられ、この場合はそのドライビング修正・矯正に非常に多くの時間がかかります。
田中さんがコーチングしている方で、スーパーフォーミュラライツにまで出場している方がいると聞きましたが、どのような訓練になるのでしょうか?
- スーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)などのジェントルマンドライバーにとってのトップカテゴリーでは、実車で「ドライビングに専念できるような練習走行」はあまり現実的ではありません。
- このようなカテゴリーで実車での“練習走行”のほとんどの場合は、マシンセットアップテスト・パーツテスト・シェイクダウンなど、ドライビング練習以外の具体的な目的で走行します。
- したがって、ジェントルマンドライバーが純粋にドライビングの練習・調整ができる機会は、シミュレーターでの走行機会のみとなります。
これはスーパーフォーミュラ・Formula1・スーパーGT500/300などの、そもそも練習走行がほぼできないトップカテゴリーでも同様の考え方となります。 - ご質問のお客様は、平均して週2回もしくは3回で【DL4~5】プランでのシミュレーターでのレッスンを提供させていただいております。
- 田中は、実車のロガーデータやオンボード解析はもちろんのこと、スケジュール・参戦チーム・参戦体制・現場コーチ・セッティングの方向性を確認、すべて考慮してレッスンを行います。マシンセットアップやアドバイス方向性を可能な限り現場と合わせるためです。ですがこれは他の方のレッスンでもさせていただいていますし、特別なことではありません。当ジムでは当たり前のことです。
- 基本的にはセットアップ2・3パターン×路面状況変更といった複数条件下で田中の0.5秒以内に必ず入れていただきます。
- たとえ0.5秒以内に入ったとしてもタイヤの使い方が悪ければ、それを修正する方向でのレッスンもさせていただきます。一例として、フロントタイヤスリップアングルをつけるスピードの修正を行うこともありました。
PCCJに将来的に出たいです。現在VITAなどでレース経験(中位ほど)はありますが、どれくらいレッスンを受ければいいのでしょうか?
- 週2回【DL2】プラン + 最低月1回の実車走行を6か月間欠かさず続けていただくと、入賞するほどまで上達します。
- 効率を上げるために、実車走行スケジュールをある程度指定させていただきます。
「今は実車走行に行くべきではない」とアドバイスさせていただくときもあります。
東京在住です。PCCJに将来出たいのですが大阪まで通うのは大変です。どうすればいいですか?
- サーキットで1日練習走行に行く感覚・時間で、当ジムへレッスンを受けられることをお勧めします。現在、名古屋や東京から通っていただいてるお客さまもおられます。
- レッスンのベースは【DL2】プラン(レッスン2本)を週2回がベースとなりますが、遠方のため週1回まとめて【DL4】プランをお勧めいたします。
- 効率的な上達には、適切なタイミングでの実車走行が必要不可欠です。そのタイミングはレッスンの進捗を考慮してアドバイスさせていただきます。
- 当ジムへ通っていただくと同時に、シミュレーター本体を購入していただき、遠隔でのレッスンまた、予習復習を兼ねたご自身での走行をいただくことが効果的です。