ポルシェGT3CUP CHALLENGE (現PSCJ)に初めて出場した時、ダントツの最下位でした。
それが悔しくてサーキットで練習しながらレースを継続しましたが、どうしてもトップから約4秒落ち。上位入賞することがまったくできませんでした。「もっと練習してください」「皆、たくさん練習していますよ」「速いドライバーは10年以上の選手ばかりですよ」と慰められましたが、私は、10年も待てない。すぐにでも入賞したい。ただ、練習はしたいもののポルシェのカップカーを一度走らせると100万円単位で費用が必要。さらには、富士、鈴鹿の走行日は限られています。時間との戦いも深刻です。
そんなときに友人から莞士くんを紹介受けました。
初めは半信半疑。
ところが、革新的でした!
それまで、様々な方に教えてもらっていたのですが、どうしても感覚的な話が多かったのですが、数値を絡ませた具体的な指導でした。
例えば、「ここは思っている以上にブレーキをギューっと踏んで、ハンドルを大きく切って、向きを早く変えることが重要なコーナーなんです」と他の方から教えてもらったことがあります。今なら理解できる話も当時は、「で、どうしたら良いの?」と、頭の中は疑問だらけでした。それが、
「ブレーキをギューと踏んで」→「ここは初期踏力100%で(システムで踏力が数値で出ます)」
「ブレーキは弱く」→「踏力30%で。今のは70%、踏み過ぎ!」
「ハンドルを大きく切って」→「最大舵角90度以上で。スリップアングルをつけて。今のスリップアングルついてないですよ。」
この頃はデータロガーは自分で読めませんでしたが、常に莞士くん自身が走ったデータとの違い、自分自身の指導前後の違いをロガーベースで説明を受けることで、具体的に修正していきました。